マンガ

タカハシマコ『それは私と少女は言った』

ネタバレ注意 同級生の五人の少女の目の前で、一人の美少女(鳥子)が命を断った。少女たちにはそれぞれ、その美少女の死を望んでいた。三年後再会した彼女たちのもとに、死んだ美少女のものと思われるブログのアドレスが届く。 - 美少女の死をいかに自らのも…

『ネムルバカ』(石川数正、リュウコミックス)

ネタバレ有り 『ネムルバカ』の主人公は二人の女子大学生である。彼女たちは同じ寮の同室に住み、生活を共にしている。一年先輩である鯨井ルカはバンド活動を行なっており、後輩の入巣柚実には特別打ち込んでいるものはない。 そんな二人と周囲の人々がおり…

『シトラス』(香魚子、マーガレットコミックス)

ネタバレ有り - 香魚子「シトラス」(マーガレットコミックス) 田舎の小さい町の中学生たちの物語。 『青春が甘酸っぱいなんて嘘 ただ酸っぱくて苦いばかり』(2巻帯より)という言葉が秀逸。 過去の私がいたから今の私がいる、だけど今の私がいることと過去の…

『隣の彼方』(香魚子、マーガレットコミックス)

同じ作者の『さよなら私たち』がよかったのですぐに買いました(感想)。『さよなら私たち』ではSF/ファンタジー色のある2作が好きでしたが、『隣の彼方』は幼なじみの高校生の関係を描いた表題作が特によかったです。絵の透明感、表情の描かれ方もすごく好き…

『さよなら私たち』(香魚子、マーガレットコミックス)

香魚子さんの『さよなら私たち』を読んだ。 表題作を含む5本の短編が収録されている。 そのうち表題作「さよなら私たち」と「時をかけるまえに」についての感想をちらっと書きたいとおもう。 以下ネタバレ有り。 ――――― 『時をかけるまで』 作品の舞台は2025…

父と娘の正しい関係

どうやら最近父と娘ものが流行っているらしいということを小耳に挟む。 考えてみると弟が『マルモのおきて』を見ていたし、母が『うさぎドロップ』を集め始めた(というか最終巻を買わされた……)。 ということで最近読んだ、父と娘の関係を描いたマンガと小説…

惡の華(押見修造、講談社コミックス):感想

しばらく更新できません。 なんて言っておきながら、少々時間があるので更新。 明日からは最大で1週間程度、忙しい上にネットのできないところに行くので、おそらく更新できません。 - kouさんがブログで紹介されていた「惡の華」を読んだので、思ったことな…

LOVE MY LIFE(やまじえびね、祥伝社)

わたしの名前はいちこ わたしの恋人はエリー ふたりとも女性です (帯より引用) - 英語の学校に通う18歳のいちこは大学生のエリーと付き合っている。 彼女の父親はゲイで、亡くなった母親もゲイ(レズビアン)だ。 そしてゲイの友達がいる。 絵も展開もとてもシ…

ひらり、Vol.2(新書館)

新書館のピュア百合アンソロジー「ひらり、」のVol.2。 Vol,1の感想はこちら ハズレがない、という消極的な褒め言葉ではなく、アタリしか無い、といったほうがいいかも知れない。 それくらい個人的にはどストライクな作品ばかりが今回も揃っていた。 どの作…

少女セクト(玄鉄絢、コアマガジン)

『少女セクト』(著:玄鉄絢、コアマガジン)を読んだ。 先日まで新品が手に入らない状態だったのだけれど、新しく刷られたらしく、amazonで購入。 男は(ほぼ)一切登場しない、しかし全話でセックスの描写がある(18禁ではないよ)。 このマンガをどう分類すれば…

ひみつの階段(紺野キタ、PIANISSIMO COMICS)

「ひみつの階段2」(著:紺野キタ、PIANISSIMO COMICS)を読んだ。 一巻の感想はこちら。 寄宿舎がときに時間を超えた出会いをもたらすように、掲載順の時系列は統一されていない。 ある話では学生だった少女が、ある話では大人になっている。 閉じられた空間…

ひみつの階段1(紺野キタ、ポプラ社)

『ひみつの階段1』(著:紺野キタ、ポプラ社)を読んだ。 女子校の古い寄宿舎が見せる不思議な出来事と、少女たちのお話。 このマンガは二つの意味で幻想的だ。 ひとつは、古い寄宿舎が起こす不思議な出来事。 突然現れるもう失われたはずの階段、別の時間か…

それでも町は廻っている7

『それでも町は廻っている⑦』(著:石黒正数、少年画報コミックス)を読んだ。 アニメ化するらしいですね。 メイド喫茶シ〜サイドHP:http://seaside.ponycanyon.co.jp/ それはともかく本巻も面白かった。 SFあり、友情あり、兄弟あり、恋愛?ありで、ゆるい雰…

ひらり、(新書館)

『ひらり、』(アンソロジー、新書館)を読んだ。 一ヶ月以上前から気になっていた「ピュア百合アンソロジー」 マンガだけではなく、小説も含まれている。 不勉強で、新書館と言う出版社をしらなかったのと、知っている作家さんがいなかったのであまり期待して…

かってに改蔵 1(久米田康治、少年サンデーコミックススペシャル)

『かってに改蔵①』(著:久米田康治、少年サンデーコミックススペシャル)を読んだ。 すでにサンデーコミックスの単行本を持っているので、買わないでいいやと思っていたのだけれど、本屋で表紙を見たらついつい手にとってしまった。 しばらく読んでいなかった…

侵略!イカ娘⑥

『侵略!イカ娘⑥』(著:安部真弘、少年チャンピオンコミックス)を読んだ。 相変わらずイカ娘がかわいい! その上、この巻は面白い。 前巻まで「かわいい>面白い」だったのが、「かわいい≧おもしろい」くらいになってる。 2ちゃんねるでも、イカ娘がかわい…

WORKING!⑦

『WORKING!⑦』(著:高津カリノ、ヤングガンガンコミックス)を読んだ。 あいかわらずもどかしい。 前巻登場した山田(仮名?)の兄かもしれない山田(仮名?)は、ワグナリアに乗り込んでくるものの相馬さんのせいで山田(妹?)に会えず、 佐藤さんと轟さんもなん…

機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画④

『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画④』(著:Ark Performance、角川コミックス・エース)を読んだ。 最終巻。 あっさり終わったな、というのが正直な感想。 もう少し続くかと思ったが、しかしちょうどよかったと考えるべきか。 すでにある作品世界を基になりた…

GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―③

『GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―[3]』(著:森永みるく、ActionComics)を読んだ。 前巻の感想はこちら。 ほんと原田くんがまともでよかった。 ありがとう、そしてさようなら!な三巻。 前巻のまりの告白めいた発言とキス、そしてその後の冗談発言にとまどうあ…

GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―②

『GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―[2]』(著:森永みるく、ActionComics)を読んだ。 1巻の感想はこちら。 1巻の最後で、寝てしまったあっこにキスをしてしまったまり。 あっこを意識して不自然な行動をしてしまい、一方のあっこもそれを気にして……。 という…

GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―①

『GIRL FRIENDS―ガールフレンズ―[1]』(著:森永みるく、ActionComics)を読んだ。 百合マンガを探していたらamazonで評判がよかったので買ってみたけど、ちょっと読むのがいい意味でつらかった。 まず絵柄が僕の中でのThe少女漫画で(*)、もちろん一人で読ん…

ささめきこと⑥

『ささめきこと⑥』(著:いしだたかし、MFコミックス)を読んだ。 やっと純夏の想いが汐に伝わった……。 とりあえずハチ、グッジョブ。 流石にまる一冊すれ違ってた前巻はあまりにも読むのが辛かったので、とりあえずそれだけでよかった。 汐大暴れで骨折も、ケ…

機動旅団八福神 10巻

福島聡の『機動旅団八福神10巻』を読んだ。「機動旅団八福神とはなんだったのか?」10巻はほぼエピローグである『ロングロングアゴー』が占めている。そこでは新キャラとともにヒロインである半井亜矢が、福神隊のメンバーにあの戦争は何だったのかを聞いて…