LOVE MY LIFE(やまじえびね、祥伝社)

わたしの名前はいちこ わたしの恋人はエリー ふたりとも女性です

(帯より引用)

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英語の学校に通う18歳のいちこは大学生のエリーと付き合っている。
彼女の父親はゲイで、亡くなった母親もゲイ(レズビアン)だ。
そしてゲイの友達がいる。
絵も展開もとてもシンプルで淡々としているけれど、そこに浮かび上がるモノは決してシンブルでも簡単でもない。
恋人同士であることについてと、同性愛者であることについて、そしてある家族の一員であるという問題は、関連していても当然イコールではない。
いちこの同級生でゲイの友達たけちゃんは、喫茶店でたまたま耳に入った「同性愛者は気持ちが悪い」という会話に身をすくませる。
しかし二人が学校でカップルであるように振舞うことで、たけちゃんに想いを寄せる女性は失恋したと思ってしまう。
達観しているかのように見えるエリーも、内面には様々な思いを抱えている。
気がつかないうちに、大した悪意もなく、いつの間にか誰かを差別し傷つけている。
自分を守るためのウソで、何気ない冗談で、告白で。
誰かに言われて初めて気がつくその行為に、気がつけないままでいることがたぶんほとんどだろう。
もし気がついたら、どうするか考えなくてはいけない。

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とても素敵な恋愛マンガ。