facebook使いこなし術(根岸智幸、アスキー新書)

書評コミュニティの『本が好き!』に投稿した書評を転用。

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なんとなくユーザー登録はしてみたものの、現実の数少ない友達がほとんどやっていないかあるいは本名で登録していないため(+本書を読んで知ったのだが、メインで使っているGmailのアドレス帳が検索できないため)、facebook上で一人ぼっちで身動きが取れなくなっていたので応募させていただいた。
本書はfacebookの簡単な概要の説明と、そして登録から基本的な機能の使い方などの方法について画像も交えながら、たぶんこれまでfecebookの名前くらいしか知らなかった人でも使えるように解説されている。
解説がわかりやすいのかどうかは、他の入門書を読んでいないので比較はできないが、おそらく私自身は分かりやすいと思った。
なんとなく登録したままだったので、よくわかっていなかった各種の用語もかみくだいて説明されていて、今後使っていく上で度々読み返すことになるような気がする。
また、本書は基本的には使い方に関して書かれているが、単なる・解説書/説明書に終わらない。
第4章では、友達の作り方が紹介されている。
この章ではfacebook上で知り合いを探す方法や、申請の仕方などを取り上げているが、もう一つ取り上げられているのがfacebookの利用方法に関する思想だ。
そこで取り上げられている「ソーシャルとはなにか?」という問題はfacebookのような『プラットフォーム化』(P012)されたサービスが数多くなる中で、今後(これまで以上に)、利用者が考えていかなければいけない問題である。
著者の主張は繋がりたい人はどんどん他者と繋がっていけばいいというもので、私も同意見だ。
提供されているプラットフォームが許容する範囲で、どう使うかはユーザーが決めるしかない。
SNSは他者とのコミュニケーションを核にしたサービスであり、自由な場で人と接するということの楽しさとリスクは現実にだって当然存在している。
現実でも、どこに行くか、だれと付き合うかは基本的には自由だし、ただしその責任はそれなりに負わなくてはいけない。
ネットでもそれは一緒で、もし安全で安定した場所を求めるのならば、そういう場に行くしかないし、どこにそれがあるかは自分で探さなくてはいけない。
そして、自分のいる場所をどのようなモノにしていくのかも、自分次第だ。
もし安全で安定した場所が欲しいのであれば、自由度の高さは望めないし、自由度の高さを望むのであれば、それなりのリスクマネジメントは必要になってくる。
禁止されていないことを、勝手にあたかもルールであるかのように振る舞い、なかば強制するかのような態度や、詳細なマニュアルがなければ利用ができないのであれば、SNSには向いていないのではないだろうか。
(その点、本書が新書サイズであり、説明のための画像も白黒で小さめであるというあたりは、絶妙のバランスだと言えるかもしれない。これは別に本を頂いたからお世辞を言っているわけでも文句でもない(笑))

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本来であれば、読みながらfacebookを使いこなそうと思っていたのだが、いろいろと忙しくそれはできなかった。
が、4月からの新しい環境の中で、本書の内容を参考にしつつ、「友達」を増やしていきたいと思う。
さしあたって、公式ガイドでは間違ったの使い方とされているようですが(笑)、もし良かったら友達になってください。
http://www.facebook.com/ryo.sato2
フェイスブックで知り合い、それから実際に会って友達なっても、少し順番が異なるだけじゃないですか(笑)』(P191)

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