それでもネタもデマも否定しない。

昨日の地震発生から、ほとんどテレビとツイッターをつけっぱなしにしていた。
電話もメールも通じにくい状況で、ツイッターは安定していて大量の情報が流れていたし、今も流れている。
多くは地震津波に関連した情報で、そのほとんどは状況を知らせるものだったり、気をつけることだったり、避難場所などの情報だったけれど、ちょこちょこと地震津波を冗談めかしたネタにツイートや、いくつかの(分かっていて流された、流した)デマもあった。
ツイッターは「災害時に情報提供手段、収集手段として有効でありうる」ツールではあるけれど、そう使われなくてはいけないものではないから、誰がなにを流そうが基本的には自由だ。
冗談に対してとか、地震津波に関連しない(楽しげな)ツイートに対して不謹慎だと思うのはわかるけれど、嫌ならば無視するなりブロックするしかない。
不愉快だから自粛しろ、というのは正論だけど、自分で情報が遮断できるならそれでいいじゃないかというのがネットのあり方じゃないかと思う。
そう思う人が多ければ、そういう流れになるのではないかと思うし。
(ただ、この状況で混乱している人、悲しんでいる人も自分のツイートを観ているということは、自覚しておいたほうがいいのではないかと思う。
ブロックする余裕も、無視することもできずに呆然となるかもしれない人がいてもいい、というのであれば仕方ないけれど)
もちろん、抗議するのもまた自由だとは思うけれど、僕はそれよりも情報元が信頼できる情報を、ソースを添付して流すこと、公式RTすることの方が役に立つと思う。
議論するのは後日でもできるけれど、今の情報の提供は今しかできないからだ。

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デマを悪意なくリツイートしてしまうことはしかたがないと思う。
余裕が無い中で、誰かが困っているという情報を、完全に確認した上でリツイートするなんてことはできない。
比較的余裕のある人が、できるだけの確認をして、デマだとわかればその旨を流すしか無い。
デマだとわかったあとで、リツイートしたことを非難するのは簡単だけれど、それで萎縮する人が多くなってしまえば、本当に困っている人のツイートが広まらない可能性もでてくる。
然るべき機関に連絡することが必要だと思うけれど、近くにいる人がなにか出来る状態ならば、それがなされることで誰かが助かるなら、たとえ何度か心無いデマが広まってしまったとしても、その拡散に参加した人たちを責めることは難しい。
デマもいつだって流れているもので、こんな状態だからやめろとか、悪質だからやめろというのも、言い出してもしかたがない。
他人の倫理感は強制できない。
個人的には、悪意でオリジナルの悪質なデマを流した人は社会的な制裁を受けるべきだとは思うけれど。

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以前の仕事の関係で、全国の港近くに百人くらい知り合いがいて、しかも全員が安全かどうかなんてことはもう確認のしようがない。
まだ仕事を続けてればわかったんだろうけれど、個別に連絡が取れる人の、しかも通信が復旧してからの安否しかわからない。
短い間ではあったけど、共同生活を送った人たちなのでとても不安だけど、彼らに対してできることは何も無いし、ツイッターで情報元のしっかりした情報をつぶやくくらいしか他にできることもないのがはがゆい。