小説を読んでイメージする映像

速読を習得するには、無言で朗読してはいけないらしいけど、特に小説なんか朗読しなきゃよめないです。それにプラスして、脳内で登場人物があてがわれて映像まで再生してしまうからなかなか速く読めない、残念ながら。
その時に登場人物に割り当てるキャラクターだったり実在の人物だったりを、自分以外の人はいったいどうしているのだろうかとすごく気になる。
僕の場合、イラストでキャラクターが明示されている場合は、十中八九彼らが動くのだけれど、たまに文章で描かれるキャラクターのイメージとイラストが合っていないと思った場合には、他のキャラクターのイラストを連想する。あと、勝手にSD化したりもする。特にギャグシーンとか、ちょっとリアルな等身だと想像しづらいシーンや、普通死ぬようなことをしても生きてる場合。基本的にイラストがあるライトノベルは、たとえイラストとキャラクターの描写が合っていなくても、実在の人物にはすり変わらない。例えばハルヒが女優の誰かに置き換えられることはない。
一方で、イラストがない小説の場合、どういう基準なのかわからないけれどものによっていろいろなイメージが浮かぶ。マンガやアニメのキャラクターの時も、絵画のときも、写真の時もある。人物ごとに実写とマンガが交じることもある。例えば三毛猫ホームズシリーズの登場人物は全部名探偵コナンのキャラクターに置き換えられる。ただ、登場人物の描写と、キャラクターの外見は必ずしも一致しないけ。毛がない事になっている登場人物のイメージが髪の毛ふさふさのキャラクターになったりする。
たいてい50歳くらいの男性と言われると、正岡子規の写真のイメージになるし、着物の美人というと小学校時代の同級生があたまに浮かぶ(着物姿を一回も見たこと無いのに)。
海外の小説だと、ドストエフスキーの小説の男性登場人物はほぼ全て新潮社文庫の「罪と罰」の表紙に使われているドストエフスキーの(?)写真の人物になるし、老人はマルクスのイメージが浮かぶ。あと、役人は精悍なロシア人青年(誰かしらないけど固定された一人)が浮かぶ。女性は貧乏ならミレーの「落ち穂拾い」的なイメージだし、金持ちならマリー・アントワネット肖像画が老けたり若くなったりする。だから5人くらいの役人ではない人物が口論を始めると、まず名前で混乱して、頭の中の映像も同じ見た目の人物が5人で討論を始めるから収集がつかなくなる。
映像は、登場人物のイメージがマンガの場合は、キャラクターがアニメみたいに動くときと漫画形式のときがある。漫画の場合でも、多少動いたりするけど。
絵画のイメージの場合、アニメ的に絵画がぬるぬると動く時と、パーツごとに例えば目だけ動いたり、背景だけ移動したりする。
実写も絵画の時と同じように、普通に動くときもあれば、体の一部だけが動くときもある。
あとは童話だと影絵になったり、人形劇になったりするんだけど、他の人は小説を読んでる時にどんな映像が頭の中に流れてるんだろうなぁ。