格下婚……

『格下婚』 を狙う女性が増加!! 女性 「自分が経済的な権力者であることによるストレス・フリー」:【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´) 『格下婚』 を狙う女性が増加!! 女性 「自分が経済的な権力者であることによるストレス・フリー」:【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´)
↑で紹介されている本を読んでないので、かなりざっくりしたはなしになるのだけれど、僕はこれはわりとわかる話のような気がする。
男性中心主義的なものの根拠の無さが完全に露呈して、男だから偉いなんて価値観はもうだいぶ前から幻想化されている。
が、一方でそれが全く皆無になったわけでもない。
絶対的価値観の消滅の後に、資本主義社会で共有できるのは経済的なパワーと、他者と関係する際の効率というテーマだと思うのだけれど、この格差婚は前者の問題だ。
経済的に優位であろうが、これまでの枠組みで考えれば男女平等の背後にチラチラと男性優位が見え隠れしている。(被害妄想だという見方ももちろん出来るのだけれど、最終的に本人が々考えるかという問題。主観の問題に、それはおかしいといっても空中戦になるのが現状)
経済的に自立できても、それを客観的に肯定する存在がいなければ、つまり自分の位相を決定するために、誰かが必要になり、その相手として「格下の」男を選ぶということなのではないかと思う。
と言うと反発をくらいそうだけど、このタイトルのつけ方、そして表紙の絵の煽り方は、そうとられても仕方がない。

図書館にあれば読もうと思ったけど、無いので読まないから、内容の紹介もしようがないのだけれど、こういう「格下婚」という言葉が創造されるということ、またこの概念が広まるということの効果は、上で書いたような意味合いなんじゃないかと思う。
別に批判じゃないですよ。
既存の、古い価値観を相対化した以上、なにか対象を見つけて立ち位置を定めるのは当たり前だし。
オタクの自虐的言説や、逆にDQNバッシング、腐女子エリート説的なことも、結局この範疇であり、別に特別ではない。
自分が経済という具体的で共有される価値のパワーで優っているということを根拠に、他者を見下すということは、理屈としては別におかしくはない。
むしろ共感されない価値観をふりかざして、それで自分を優位だと思うような感覚は、それが共有されている部分でしか通用しないだろう。
もっとも、経済と効率というのをキーワードに上げてそれを共有される価値観であるとする価値観もまた、これを共有できる範囲でしか共有されないものだけれど。

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と言って、個人的に煽るようなタイトルと表紙がむかつかないかむかつくかと言うことは別問題なわけですがw