映画とかガンダムとか

 『エコール』と原作(フランク・ヴェデキントの小説『ミネハハ』)が同じであるというので『ミネハハ 秘密の森の少女たち』という映画を見た。面白くない。
 『エコール』と『ミネハハ』は大まかに言うと、少女を純粋培養するような外界と遮断された学校を舞台に、少女の羽化を描いている。浮世離れしたような学校の裏には、蝶を飼おうとする男性たちの欲望が見え隠れする。
 『エコール』が映像的にも内容的にも幻想的であるのに対して、『ミネハハ』はより現実的・俗だ。男性・死体・同性愛という、『エコール』では隠蔽されていたものがあっさりと描かれている。
 もちろんそのこと自体が悪いわけではない。気が付かないうちに周囲によって商品化されている「少女」が、まさに商品として消費される場面を描くことには意義があるかもしれない。
 問題はそこに何ら惹きつけられない点だ。『エコール』的なイメージを持って見てしまったせいというのも過分にあるだろうけれど、ただの説教的な話以上の感想をもてなかった。『エコール』の幻想性による現実的なものの隠蔽は、むしろ隠れた問題へ関心が向けられるのだけれど、それが明示されてしまった『ミネハハ』は何を楽しめばいいのかわからない。映像のことはよくわからないが、私は特別素晴らしいものだとも思わなかった。退屈。
 原作を未読なのではやいうちに読みたい。

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 ネットではマイナスの評価が多いような気がする『機動戦士ガンダムAge』だけれど、作品だけならばそこまで批判される内容ではないと思う。ガンダムSEEDを大バッシングした過去があるので、批判批判をする権利はないけど。
 面白いのかと言われると、取り立てて面白いわけでもなく、たぶん「ガンダム」というタイトルでなければ見なかっただろうなとは思う。けどまあ、何を見るかなんてよっぽどアニメ好きな人でなければそんなもんだし、一応最後まで見るかなとは思っている。
 問題は場外乱闘の方で、要するに制作サイドと旧作からのファン?の論争?なのだけれど、正直なところ「あまり面白くありません」とか「自信が無いです」なんて言えないだろうから、ある程度余裕のある発言は仕方が無い気がする。まあ、これが炎上マーケティングなんだとするなら、普通にテレビで見ながらネットでも話題を楽しみたい人間からすると非常に迷惑なのだけれど、そういう感じでもなさそう。
 それにしても、当初叩かれたにせよ、時間が経過すれば最評価されることもあるわけだけれど、これだけネットが発達して記憶が風化しないということになると、そういったこともあまり期待できないかもしれない。SEEDは未だに再評価が進んでいない気がする(ただ、00がそれほど批判されていないのだから、当然作品の問題はあると思う。というかある)。
 とりあえず過大な期待は最初からしていないので、細かいことを気にせずにボケーッと見たいと思う。どうせ日曜日の夕方だし、余程のことがない限り家にいるだろうし。